resignation.

Mr.Childrenのシフクノオトを購入.遅ればせながらだが,買って良かった.早速,カラオケに行きたくなった.

  • タガタメ

反戦歌?あるいは,殺人事件などがあふれるこの世間の歌?いずれにしろ,人が人を殺すことに何もできないことに対して,この世の中に対する怒りのようなものを感じる歌.非常に力が入り,最後はほとんど叫びのような感じになっていく.たぶん,本当に歌いたかったのだろう.それをそのままストレートに出しているから,私たちの心を打つ.

  • くるみ

尾崎豊の「シェリー」を連想したのは私だけでないはず.でも,大きな違うのは,「シェリー」は現在の状況を変えて,どこか本当の,あるいは本来の何かにたどり着こうとあがいているのに対し,「くるみ」は矛盾した現在を受け入れて,それでもなお前に進まなきゃいけないといっているところ.

今 動き出そうとしている
歯車の一つにならなくてはなぁ

ここでいえることは,私たちは,「シェリー」の時間を通過しているということ.つまり,歯車になることに抵抗感があったのに,それを受容しているいまがあることを示している.

進もう 君のいない道の上へ

これは,最後のフレーズである.「くるみ」がいない道の上とは,もう思い悩むのをやめて,ただ前に進むことを決めた,ということだろう.

人間は神様でないのだから,純粋な愛なんて持てない.人間同士は完全に分かり合うことなんてできないし,ひとつになることもできない.でも,認めあうことができるんじゃないか?という曲.

  • 全体的に・・・

あらゆる矛盾を解決することを諦めて,それを受容しながら,でも前に進まなければいけないという感じで,一貫したメッセージになっているような感じを受けた.より直接的にいうと,もっとよりよい社会に変革しましょうっていうことではなくて,いろいろあるかもしれないけど,何とか頑張っていこうよという感じかな?
これは,一部の人(とくにティーンエイジャー)には許せないかもしれない.例えば,amazonのレビューには,こういうのが.

自分の中でMr.Childrenは「タガタメ」を某カップ麺のCM曲にした時点で終わってます。あれだけ立派な事歌っといてカップ麺のCMタイアップ曲・・・;歌詞の内容と実際の行動がグチャグチャだよ.さぞ儲かった事でしょうね。本気で平和歌うなら、ボノの様に行動でも示してみせて欲しい。

U2のボノはただ歌うだけでなく,実際に行動した人.それと比べたら,Mr.Childrenはただそれっぽい歌歌って,金稼いでいるだけじゃないか・・・.私もその通りだと思う.だけど,それが私たち大多数の社会人(あるいは,大人)という存在なのだ.
仮に,Mr.Childrenの人たちが行動すれば,こんどはこの歌を聴いてなんだかいい気分になっている私たちまで行動しなければいけないという事になる.さらにいえば,どこまで行動すればいいのだろうか?そんなことは,誰にもわからない.
社会が悪い方向に行っているので何とかしなければ行けないと思っていても,とりあえず目の前の課題*1に取り組まなければならないのが,大人であり,目の前の課題があっても,社会に対する希望を失って欲しくないのが,大人がそうであってほしいと願う子供の姿である.だから,子供の目には大人がとても醜く映るのだと思う.



シフクノオト

シフクノオト

*1:Mr.Childrenのメンバーの人たちで言えば,曲を作って,関係者に利益をもたらすと言うこと