放射線量

友人とガイガーカウンターを持って、福島へ行く。
まず、閖上地区へ。ガイガーカウンターはほぼ反応しないが、その破壊の状況は南三陸とおなじく、徹底的なものだった。また、高台が少なく、ここで被災した人たちが生き延びることは相当な幸運か、普段から津波の備えがなければ、難しい。地盤沈下の影響か、沼のようになっているところもあった。
南下すると、徐々にガイガーカウンターの値が上がる。なにもなければ青々とした田んぼが広がっていたはずなのに、雑草がのびて耕作放棄地がひろがっていた。売れないのだろうか。
カニピラフを食べて、南相馬を経て、飯舘村へ。南相馬でははじめて「凍み天」http://www.konohata.com/を食べる。不思議な触感と、こってりしたドーナツの味がよい。何個も食べられるようなものではないと思うのだが、地元の皆さんはたくさん買っているようだ。
飯舘村はやはり値が高い。人も少ない。ガイガーカウンターの音が危険を知らせるが、外はのどかで、そのギャップが恐ろしい。人が外を歩いていなかった。
川俣町から114号線で浪江町へ。途中までいけるらしいので、いってみることに。途中、田圃や畑、牧場などが、除染しようとしているようだった。しかし、田圃や畑だけが数値が高いわけではない。森などすべての値が高いのに、ほんとうにすべて除染できるのだろうか?浪江町で今回の旅行最大の数値を示す。まわりは廃墟。物々しい車両が交互に通り過ぎる。

早々に引き上げて、二本松市にある名目津温泉へ。ラドンを含む放射能泉らしい。駐車場の入り口には真新しいガイガーカウンターがあり、屋外の放射線量を計測していた。数値は高いものの、浪江町ほどではない。しかし、子供たちを見かけることはなかった。
この日は、不動湯温泉に宿泊。古い味のある建物と温泉で、とてもよかった。黒い湯の花が大量に浮いていて、少しグロテスクなくらい。ただ、ダートが予想よりも長く、砂利が深いため、普通の車は来るのが大変かもしれない。宿の女将さんは風評被害による客の減少を嘆かれていた。まだまだ、厳しい状況が続くかもしれない。ただ、ガイガーカウンターの数値は非常に低い値であった。
風呂あがりに、部屋でビールと日本酒をもらって、飲む。意外と飲めた。