- 作者: 山岸二郎
- 出版社/メーカー: インデックス・コミュニケーションズ
- 発売日: 2007/08/22
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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タイトルだけをみると、怪しい本に見えるが、正攻法の本である。少なくとも、裏技ではないと思う。外食産業を例にいかにしてお客さんを集めるかということをわかりやすいたとえを交えながら説明している。
この本の要旨は次の一語に尽きる。
「商品力」「価格力」「接客力」ではお客さんは集まらない
で、どうするかとういうと、
「言葉の力」と「妄想力」でお客さんを集める
ということ。
つまり、外食産業において、商品力と価格力と接客力では大きな差はないという。そこで、何を行うか?それはいかに上手に媒体を使ってお客さんとコミュニケーションをとるかということである。具体的には、
裏技ではなくて、きわめてまっとうな戦略であり、さまざまな経営戦略のエッセンスをわかりやすく、そしてコンパクトにまとめた本である。著者は様々な本を読んで研究をされているのだろう。
全体的にものすごく新しい発見があるというわけではない。ただ、外食産業の店員さんが頻繁に名刺をほしがったり、そこから顧客へよくハガキをくれたりする理由がよくわかる。そして、そういうマメなところは結構予約が入っていっぱいだったりする。
こういうことは、普通のチェーン店では出来ないことである。ただし、戦略的には上記で良いのだが、客単価が少なく、高回転率なところ、例えばラーメン屋と、客単価が比較的多く、回転率も低めの居酒屋では、具体的な戦術は異なるとは思うが。