プログラマが知るべき、たったひとつの大事なことがら

和田さんのいままでとこれからのお話。デスマーチから逃れるために、OOなどの技術的な解決により、完全な設計を目指していた時代から、テストファーストとの出会い、そして普及活動へ。
私も、テストファーストとの出会いまでは似た感じだった。デスマーチプロジェクトにいて、これをなんとか改善できないか、もがいていた時代だった。石井さんを知ったのは和田さんよりもさらに早くて、Perl/Ruby Conferenceという2000年に京都で開かれたカンファレンスが最初だった。もう11年も前になる。2万円くらい?した受講料を支払って、RubyUnit&XPというチュートリアルに参加した。このチュートリアルは石井さんと、RubyUnitの作者の助田さんのお二人による講義だった。座ったままで講義されているスタイルがちょっと斬新だったことを覚えている。クラス変数に関する扱いを質問したことも覚えているが、講義の詳細は忘れてしまった(たしか、助田さんがRubyを石井さんに勧めたのが、RubyUnitを作るきっかけだったみたいなことをはなされていたような)。ただ、すくなくとも「Rubyを256倍使うための本 極道編」を読んだときに既知のことが多かったので、きっと役に立っていたのだと思う。
和田さんは2002年のカンファレンスで石井さんに声をかけて、そこから様々なことを学ばれたという。私はその頃、会社を辞めて大学生の生活に戻っていた。2005年に福知山脱線事故があり、石井さんがなくなれられから、和田さんはいろんなところで普及活動をされている。私が和田さんを知ったのは、今確認したところ2006年のSeasar Conference 2006 Autumnのようだ。ここで、TDDの話をされている。このとき、石井さんの文字がスライドにあったのを見つけたが、そのことについてふれられなかったような記憶がある。
多くの人とであい、そしてそこから学び、さらにそれを伝える、そのサイクルをどんどん大きくしていこう。それが、大事なことがらだということだよとおっしゃっていたのだと思う。私も多くの人と出会うのは好きだけど、学ぶのは結構大変だ。学ぶ意欲は、デスマーチに埋もれ、あがき、苦しんでいた時代の方が、大きかったように思う。ここが私と和田さんとの大きな違いなのだろう。