華氏911

マイカルワーナーシネマで見る。前作のボウリング・フォー・コロンバインが単館上映だったのに対し、ずいぶん扱いが変わったものだ。
夕方の回に参加した。意外と人が多く30人弱。年配の人が多かった。
感想だが、個人的にはボウリングの方が好き。華氏のほうはドキュメンタリーなんだけど、遊びの部分があまりに少なすぎる。現実への影響力は華氏911のほうが大きいのだろうが、映画としては堅い作りだ。この程度の堅い内容でも、アメリカではショックが大きいのだろうが、日本では「平和教育」の名のもと、戦争の悲惨さを伝える内容に抵抗が少ないため、「またか」と思う人が多いように想像する。
映画のメインテーマはいたって単純。イラク大量破壊兵器は見つからず、最高責任者は責任をとらないまま、多くの人が犠牲になった。これは、いったい何のためなのか?
それは、軍需産業の莫大な利潤創出のためであるという。そして、富裕層の利益のために、貧困層貧困層が血を流しあう。これは、そんなに突飛な主張でも何でもない。確かに一面的ではあるかもしれないが、そういう面がないことを否定することはできまい。
これを隠すために、意図的な情報操作が行われているという。イラクへの戦争とテロとの関係がなにもないのにもかかわらず、アメリカの愚かな大衆たちはほとんどその関係を信じているのだ。
小泉くんはこの映画を政治的に偏向しているとか何とかいっていたが、単に都合が悪い映画だといいたいのだろう。ブッシュくんと同様、彼も戦争で利益を上げようとしているとは思いたくないが。
ところで、あのアメリカにおける放送禁止の映像は誰がどのようにしてとったものだろう?一部はアルジャジーラだろうが、他が気になる。