ソフトウエア設計論

機能モデルについて。OMT法では「データフローダイアグラム(DFD)」を使用する。DFDはUMLではもはや使われていない古い記法だ。OMTでは、DFDにおけるデータソースおよびデータシンク*1について「アクタ」という言葉を使うなど、どちらかというと「ユースケース」的な使い方を想定しているようだ*2。つまり、このDFDを分析用に使用し、ここから静的モデルなどのオブジェクト指向設計へとブレイクダウンしようという考えらしい。
ただ、先生の研究ではこのDFDを作成した状態遷移図の検証に使おうとしているようだ。なるほど。
ただ、DFDがOMTではかなり拡張されてしまっているせいか、とても見にくい。とくにDFDの考え方と本来合致しない「制御フロー」を導入するのは*3、表現力をあげるが、図が複雑になる。やはり図はシンプルでなくてはならないという持論から、制御仕様の記述はは別の図に責任を割り当てるべきではないか?

*1:DFDの長方形のシンボルであらわされているもの

*2:DFDはアクティビティ図に近いと先生はいっていたが、アクティビティ図はどちらかといえば「フローチャート」に近く、データの流れは考慮していないように思う。もちろん、ユースケースもデータの流れではないが。そういう視点でいえば、相互作用図・コラボレーション図のほうが近いと思う。

*3:こういうのを導入すると、今度は条件分岐などが必要になったりする