偽善

「幸せに生きる」ってどういうことなのだろうと、そんな答えのないことをあれこれ考えた。誰しも幸せになりたいと願うけれど、その幸せの量は常に不公平に分配される。そして、幸せそうな人の存在を知ると、自分もそうなりたいと強く願ったり、心の中で妬みを抱えて、それにたいする代償行動をとろうとする。しかし、こういう人の文章を読んでいるとそういう考えがどうでも良いことに思える。ただ、それの行き着く先は、生きることの意味そのものがよくわからなくなってくるということだけれど。
まぁ、きっとこういう感想を書かれることは、きっとこのライターさんは嫌なのだろう。なぜなら、病気というのは孤独だからだ。どんなに同情されても、所詮はその人には苦しみを共有してもらうことはできない。だから、どんな言葉もすごく偽善的で表層的なものに感じてしまう。きっとそういうことが嫌だから、このような「じめじめした」部分を極力排除した文章になっているのだと思う。

31歳ガン漂流

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