企業の経済学

知識研究科の講義.はじめて出席したが,なんかこう,なんというか,文系の講義というか,懐かしい感じ.
内容は企業というのものを経済学や経営学の視点で扱うときにはどのようにモデル化するかというお話.つまり,企業は生産要素をインプットに,技術を用いて変換を行うことで,製品をアウトプットにする一種の関数とみなそうとする.同様に需要,供給もインプット,アウトプットを定め関数を定義することにより,理論として成り立たせようとする.
実際はこんなに単純なものではないが,複雑なままでは学問としてうまく扱うことができない.企業の何かに着目しなければ詳細な理論構築はできないということだろう.
あとは,企業はなぜ組織化するのか,というお話.ようするに市場から調達するコストが,自前で調達するコストを上回るかどうかということ.このあたりは最近の派遣社員の増加で労働市場の成熟によって市場からの調達が可能になりつつということがいえる.
最後に企業は法的には株主(stockholder)のものだが,実際は利害関係者(stakeholder)との利益や権限などの配分をどうするかということを常に行わなければならないということ.これは経営学の基本ですな.