知識ベース方法論

またもや,知識研究科の授業.前回とは違い小さな教室だったため,教室は満員.中講義室でやった方がいいと思うが.
この授業では,関係データベース,オブジェクト指向データベース,オントロジー工学などを扱うとのこと.研究領域に微妙にかぶっている内容なので取っておこうと考える.「計算機アーキテクチャー」の授業も捨てがたかったのだが・・・.「デジタル回路」のほうでそれは補うということで.
この日は,「オブジェクト指向パラダイム」にのっとった人間とコンピューターの関係について.つまり,プログラム上に対象世界をモデル化しシミュレートするというもの.オブジェクト指向らしい考え方ではある.
対象世界をうまくシミュレートできれば人間とコンピューターとの着想や認識を自然な形で実現できる.という.そのための実行効率はさほど問題でもないと.
先生はパワーポイントのアニメーションのような非常に対話性の優れた開発プラットフォームを示しながら,人間とコンピューターの間をうまくコミュニケーションできるための記述系や記述法があると主張していた.これをJavaで書くのは大変ですよね.と.
たしかにそのとおりだけれど,人間に指定しやすい記述系は汎用性を失いやすい.いや,その汎用性をある程度捨てることで,単純化し,やりたいことが少しの指定で,できるようにしているのだろう.
それはオブジェクト指向パラダイムとは少し違うような気がしないでもない.オブジェクト指向パラダイムにシフトしたからといって別に汎用性を失わない.むしろ人間にとってはコンピュータ上で対象世界をシミュレートしなければならないのだから,単なる変換過程ととらえていた従来のパラダイムよりも,より面倒ではないか.現に,オブジェクト指向パラダイムの前に立ちつくしている人もいるのだから.
まぁ,あくまでも参考の本がオブジェクト指向をとりあげていただけで,先生はべつにそれはどうでもよく,人間とコンピュータの関係について述べたかったようだ.それはかまわないのだが,少し強引だったような気がした.