To Noto

連休を使って,石川へ酒蔵見学へ.
羽田空港の朝一の便で小松へ.友達に迎えに来てもらって,大学で友人をさらに拾った後,能登へ.
まず,津幡の蔵へ行くが,道に迷ったあげく,閉まっていた.
次に,始めていく七尾の「布施酒造」へ.小さな小売店で,蔵らしいものがない.蔵の場所を聞くと,数十メートル先にあるという.そこで,そこまで歩くことに.
出迎えて頂いたのは,ご主人の奥さんらしい方.とても話し好きな方だったので,いろいろお聞きすることができた.布施酒造は古酒と濁り酒(新酒)のみを扱っているという非常に珍しい酒蔵である.ターゲットの絞り方としては興味深いが,日本酒としてはいわば最近注目され始めてきたばかりの,いわば変化球のみを扱うというのは,リスクも高いと思う.いまだに日本酒の最も多い需要はいわゆる普通酒である.しかし,これらの普通酒は大手におされ,極めて小さな家族的な造りを行っている酒蔵にはなかなか太刀打ちできない.よって,あえて珍しいものに特化するというのは戦略としては正しいのかもしれない.ただ,大手や準大手がこのあたりの需要もさらっていきそうな気がするので,いまのうちに固定客をとってしまいたいところだ.
七尾市には酒蔵がたくさんあったが,どんどん廃業を行ってしまい,ついに残ったのが,この小さな小さな蔵だけだという.2月の上旬にもかかわらず,酒造りはすぐに終わっていたみたいで,1月の上旬くらいで終わってしまうらしい.当然ながらそれだけではやっていけず,副業を行いながらの経営となっているようだ.
この酒蔵の古酒は,古酒の割に安い.古酒というと相当高いものなのだが,ここのお酒は,古酒が普通酒くらいの値段で販売されている.味は紹興酒(老酒)のような風味を持ち,古酒としてはオーソドックスな味だと思う.この味がこの値段は私は安すぎると思うが,「好きでやっている」という感じが作り手さんに感じられて,いい.
次に,輪島へ移動.能登有料道路の先がかなりできていて,道が良くなっている.穴水から輪島まではすぐに着いた感じ.
まず,白藤酒造へ.話を聞くと,仕込みはほぼ終わり,後は絞るだけとのこと.また,「濁り酒」が売り切れたらしいのだが,試飲だけさせてもらう.ものすごく濃厚な酒で,おいしい.ホームページには「酒を食べる」とあったが,確かにその通りだ.売り切れは残念.来年はもっと早く来るべし.ここでも古酒を購入したが,かなり上品な味.楽しみ.
次に,中島酒造へ.こちらは当日が初めての絞り.昼間に行ったので,すでに絞り終わっていた.やっぱ,朝に行かないと.すっかり蔵の中も覚えてしまっている.蔵人さんにも「もろみをかぶった人」で通じてしまうので,ついつい行ってしまう.そうなるとやっぱりgyatがなくなったのは本当に残念.中島さんでは,桃色酵母の例の酒を予約した.
輪島終わりで,次は能登町の松波酒造へ.能登へ来たときは必ずこの蔵に寄ることにしている.夕方になってしまったが,あえて寄ることに.毎回寄ってはいるが,やっぱり遠い.さすがに奥能登というだけのことはある.絞りたてを飲ませて頂くが,ここの酒は非常に強い.アルコール感もあるが(通常の酒よりも度数が高め),味も独特の風味がありわかりやすい.とはいえ,持って帰れないので,普通酒純米酒を購入.帰りに,ブログで話題にされていた,大吟醸粕クッキーを恋路海岸のお菓子屋さんで購入.粕の味が濃厚で美味しい.
能登から撤収し,クックで久しぶりの夕飯を食べるが,食べ過ぎて,酒などが入らず.欲張りすぎはいけませんな.でも,石川に行ったらクックは行かざるを得ないことを再認識した.