David Chappell著 インプレス刊 ISBN:4844316567
先月秋葉原で購入した。タイトルから受ける印象とはかなり違い、意外と具体的な記述がある。特に重要な部分はソースまで例に出して説明してくれるのでイメージがしやすい。またしばしば本文にはさまれるコラムがいい。いくつかの例を示す。
- .NET FrameworkとJava環境
- 変化の痛み
- 共通接続の作成:なぜCOMとCORBAは実現できなかったのか
- C#はJavaの単なるコピーか
- 継承は本当に価値があるのか
- VB.NETは難しすぎる?
上のタイトルにもあるようについにVisualBasicが継承をサポートした。MSは「継承なんて必要性を感じない」なんていっていたのに・・・。著者はこのことを、
1990年代に継承に反対していたレドモンドの開発たちもほとんど退職してしまったのでしょう。開発グループの若い力をあなどってはいけません。
と冗談ぽく書いている。
.NETに対応したC#およびVBで書かれたソースを比較すると実はほとんど違いがない。著者も書いているようにブレースが好きとか嫌いとかの細かい文法の違いがあるだけだといってもいいように思う。そこが.NETの美しさであり、Javaにないメリットだ主張している。そうなんだろうか。よくわからないけれども。
他にもWebサービスについての説明があり、XML技術と.NETとの関係を簡単に述べたり、フレームワークのクラスライブラリの説明(Javaにそっくり!)、データへのアクセスについての説明がある。多少は.NETの話にもついていけそうかなと思えるようになった。