デマルコ先生の話はいつも小さな物語から始まり、人をひきつける。基調講演では「あなたが新しくマネージャーに就任したときに・・・」というお話から始まったが、こんどは「小さな娘が火事にあって・・・」というお話に始まり、リスクマネジメントの重要性を認識させようとする。
悲惨な結末をもたらしたひどいリスクマネジメントとは以下のような状態を示す。
- 何千回と繰り返されてきたリスクに対し不意打ちを食らった
- リスクが顕在化したときにどのように対処するのかまったく準備していなかった
- 危険に移行したということを指し示す指標が存在しなかった
つぎにアメリカでは有名なデンバーの飛行場におけるシステムの大失敗を話し、そしてメインであるリスクダイアグラムについて話しがあった。
最後に彼はいう。恐ろしいが、すばらしい言葉として
リスクマネジメントをする本当の理由とはリスクをさけることにあるのではなく、積極的にリスクをとれるようにするということである
つまり、リスクは減らないということであるが、リスクをとるということはすばらしいことなのだということだ。