本葬

昼前に行く。とはいってもすることがない。今回は喪主ではないので気が楽。久しぶりに会う親戚の人たちと話をしていた。
時間があったので近所を歩く。すっかり景色が変わってしまった。田んぼは減り、ずいぶん斬新なデザインのマンションが建ち並ぶ。それ以外は小さな一戸建て。あぜ道を歩いて、周りの景色をみると、ずいぶん小さく感じる。この前にここを歩いたのは一体何年前なんだろう。20年は昔のはずだ。
よく昔遊んだ道を歩いていた。しかし、あまりに変わりすぎていて、よくわからない。途中で見知らぬおばあさんに声をかけられる。なんだか見たことのあるかおなのだけど、全然思い出せない。ずいぶんお世話になっているはずなのに。
焼香をして、立礼をする。来ていただいた人の顔はほとんどと言っていいくらいわからないが、向こうの人はたくさん知っているのだろう。
霊柩車を見送る。そういえば、今はひ孫がいるので、おおじいさんとよばれている。私にとっての伯父さんがおじいさんと呼ばれている。年を取ったものだ。