詳細設計の悩ましさ

まず,詳細設計は要約だけを書いても詳細に書いても問題を生じるという点である.これは前の会社でも,中国を使わない理由としてよくとり上げられていた.つまり,中国など外部に発注する場合は,詳細設計に漏れを生じさせてはいけないため,かなり詳細で間違いの許されないものを書く必要があった.それではほとんどプログラムを書くのと同じ工数がかかってしまい,中国を使う意味がなくなってしまう.
要約を書くだけですますためにはプログラムを書く担当者にある程度の共通認識が成立していなければならない.これはコミュニケーションコストの一つであり,作業環境が近く,開発チームの構成人数が小さければ成り立つ考え方である.逆にいえば,これがまかり通ってしまう大規模システムは,極めて危険である.