絶望からはじめる

先日の関西オープンソースでは聞き逃したのが,いがぴょんさんのBlanco Frameworkhttp://hp.vector.co.jp/authors/VA027994/blanco/blanco.html)に関する発表.研究室の別のメンバーが聞きに行ったのだが,本当に面白い内容だったらしく,いけなくて残念だった.なんでも,オブジェクト指向はもはや難しいので,Excelのワークシートに値を書くだけでいいという発想から始まっているという.これは,絶望から始まっている.もはや,世代間は断絶したままでいいのだと.
このフレームワークは一種のソースコードジェネレータのようである.いろいろなシステムがあるようだが,SQLの定義書(Excelワークシート)からJavaのアクセッサを作ることができたり,画面定義書からStruts用のフォームを作ってしまうことができるという.
自動的に作られたプログラムはgeneration gapパターンを使って拡張を行うため,拡張後も何度も再生成が可能である.私も,いいアプローチだと思う.某大手情報会社のお偉いさんは偏執的なほどExcelワークシートが大好きだから,いがさんの作成動機がよくわかる.
できれば,Blanco Frameworkは最小限の機能だけを実装して,余り複雑なことはできなくてもいいようにして欲しい.なぜなら,

  • ソースが簡単なので,プロジェクトごとにカスタマイズができる
  • 複雑なことをExcelシートの設定ですべてできるとは思わない
  • Excelシートの設定のテストは大変なので,あまり複雑なことができすぎると大変

私も似たようなツールは作っていたし,各会社にもこんなツールはあるのではないだろうか?それをオープンソースにしてしまったいがさんはクールだと思う.