血液型性格判断

中村正三郎さんのページ(隣のアンテナ参照)で徹底的に批判されていたが、最近この手の番組が本当に多い。この問題についてはWikipedia(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A1%80%E6%B6%B2%E5%9E%8B%E6%80%A7%E6%A0%BC%E5%88%A4%E6%96%AD)に詳しい。面白いのは、

「9番染色体にあるABO式血液型の遺伝子のすぐ近くに、性格に関係すると思われる神経伝達物質の遺伝子がある」

最近の肯定論の主な主張らしい。

しかし、最近のヒトゲノム研究では、遺伝子間の距離自体を問題にすること自体が無意味に近くなってきたようである。

「ようである」とは弱い主張だが、この前に「そもそもそれほど距離が近くないのでは?」という主張もある。だが、遺伝子についてはわからないことも多いので、実際のところ、肯定否定の根拠としては決定的なものではない。

A型はストレスに強い(Neumann JK/1992)らしいが、日本の血液型性格分類では、A型はストレスに弱かった。

まず、海外で研究されていることに驚き。そして、あまりの違いにも驚き。
国際的に見ると、A型は日本人には多いが、東洋人全体ではO型が多くA型とB型がほぼ同数。白人はA型とO型がほぼ同数でB型とAB型の割合が極端に少ない。よって、A型とO型で80%以上を占めてしまうので、血液型性格判断が成立しにくいのだろう。逆に言えば、ほどよくばらけているアジアでは流行しやすいといえる。
もうひとつおもしろいのが、「ラベリング効果」という現象。つまり、「あなたはXXという性格を持っている」といわれると、そういう気になってしまうというもの。確かにそれはあるかも。というのは、人間の性格というのは多面的で自らがその性格を同定できない故に、性格判断というものがわざわざ存在しているともいえるからである。だから、どんなことをいわれても当たっているような気がするのだろう。
たとえば、「あなたは神経質です」といわれれば、そう思うし、「マイペースです」といわれれば、そう思ってしまう。(これは他の占いでも同じ。)